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目的別推し本

ほっこりしたいとき、キュンとしたいとき、ドキドキしたいとき。皆さんはどんな時に本を読みますか?目的別に推し本(オススメの本)を紹介しますので、参考にしていただけると嬉しいです。

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日本人はなぜ戦争へと向かったのか「上」|感想・評価【オススメ本】

自分を高める本 大切な人のために読む本 ビジネス・自己啓発本

日本人はなぜ戦争へと向かったのか「上」 NHK取材班 編著

 

 第二次世界大戦末期。

 日本は2発の原発により止めを刺され、昭和天皇陛下の玉音放送により、戦争の幕を下ろしました。

 多大な死者を出した戦争の記憶は、経験者の高齢化をはじめ、様々な要因によって風化しています。

 

 2015年、平和安全法が成立しました。

 これを戦争法案だと批判する声もあります。

 不勉強な私は、本当のところがどうなのか、わかっていません。

 でも、わかった時には、もう手遅れなのかもしれない。

 そんな思いから、過去の戦争がどのような流れで引き起こされたのかが気になり、この本を手にとりました。

 この本は、2011年頭からNHKで放送されたドキュメンタリシリーズを書籍化したものです。

 再び繰り返さないために、その頃日本が直面していた事情を、わかりやすく書いてある良い本です。

 

以下、「はじめに」から引用

 

戦争を再び繰り返さない――。それは、過去の惨劇を振り返る際に、政治家や歴史家、メディアに求められる基調となる態度ですが、甚大な被害の実態を胸に刻み続け、決意を新たにするのはもちろんのこと、同時に戦争に至ったプロセスへの検証を怠らず広く共有することこそが、「再び繰り返さない」という命題に直結するはずです。

 

 

当時の指導者も、戦争を望んでいなかった

 

 この本には、当時の政府・軍部関係者のインタビューがおさめられています。

 それらが物語っていたものは、ほとんどの日本の指導者たちは、戦争を前提に政治を行っていたわけではないということ。

 むしろ、アメリカとの戦争は負け戦となる可能性が高いことから、避けたいと考えていた。

 こういう歴史です。

 当時の日本は、帝国主義的な色が強く、押せ押せムード一色だったと思っていた私は驚かされました。

 時の指導者も、自分たちの実力をしっかりと把握し、敗色濃厚な戦争をどう避けるかに苦心していたわけです。

 しかし、結果的に戦わざるを得なかった。

 その理由を、この本では、4つに分けて分析しています。

  1. 世界から孤立していった外交
  2. 暴走するメカニズムを内包していた陸軍の組織
  3. ナショナリズム型世論を加熱させたメディア
  4. 開戦の年に戦争を避ける決断をできなかった指導者

 このうち、1と2を、上巻で。3,4を下巻にて解説しており、本書はその上巻です。

 

 

見積もりの甘さが生んだ、外交的孤立

 

 さて、非常にざっくりとした言い方ですが、当時の日本の外交方法は、いわば「だろう運転」でした。

 運転免許証を持っている人ならだれでも知っている、「だろう運転」と、「かもしれない運転」。

 安全運転をするなら、心がけるべきは「かもしれない運転」ですよね?

 

 当時世界恐慌の波が押し寄せ、どの国も自分の国を守る方法を模索していた時。

 国際連盟では、日本が起こした満州事変について話し合われていました。

 日本政府は、諸外国は内向きの問題(失業率の低下など)に忙しく、極東にある日本と中国の問題に首を突っ込む余裕など無いと、高をくくっていた。

 実際、日本の目論見どおり、厳しい処置は無しというのが、連盟の潮流でした。

 しかし......

 

 

国のコントロール下を離れた陸軍

 

 誤算は、暴走を始めた陸軍でした。

 満州事変から始まった独断での軍事行動は、日本代表団が国際連盟で話し合いを続けている間にも継続されていたのです。

 さすがの列国も静観することができなくなり、連盟としての最後の切り札である、「経済制裁」が現実味を帯びてきます。

 ただでさえ世界恐慌の中、主要な貿易国である列国に経済制裁をされるとたまったものではない。

 ここで初めて日本は、自分たちの外交政策の見積もりの甘さに気づくのです。

 気付いたとて、一度暴走を始めた陸軍が静まることも無い。

 そこで、経済制裁をさけるために取った奇策が、国際連盟からの脱退だったのです。

 連盟から脱退してしまえば、連盟から制裁を受けることも無い。

 屁理屈のような図式ですが、軍部をコントロールできない当時の政府には、これが唯一の策に思えたのかもしれませんね。

 

 

 まとめ

 

 めちゃめちゃ簡単にまとめてみましたが、実際はもっと複雑に絡み合った要因が、次の要員を引き起こして……。

 という具合で、勉強云々というよりも、歴史の本としてとても面白い読み物だと思います。

 戦争関連の本は、硬い文章のものが多く、読みにくいと思っていたのですが、この本に関しては全くそんなことはありません。

 すっきりまとまっていますので、読みやすい。

 なぜ日本は無謀な戦争へと踏み出してしまったのか、今知っておきたい方には、自信を持っておすすめできる一冊です。

 

日本人はなぜ戦争へと向かったのか(上) NHK出版 NHK取材班

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最後に

 

 こんな時に読む本をお勧めしてほしい。などあれば、コメント等でお知らせください。私、とても喜びます。

 読んだ感想などお聞かせいただければ、これもまた、とてもうれしいです。

 ぜひ私と、読書体験を共有しましょう。

 

 

目的別推しBON度

自分を高めたい時に読む本:★★★☆☆ 3

大切な人のために読む本:★★☆☆☆ 2

 

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